「メリー・クリスマス」
言葉と共に軽くあわされたグラスが、澄んだ音をたてる。
優雅に中に満たされた金色の液体を飲んだ恋人は、そっとグラスを置くと少しだけ照れたように微笑んだ。
いつもの軍服ではなく、きちんとスーツをを着た姿は、見慣れないのも手伝って、新鮮にエドワードの瞳に映る。
「なんだかこうして改まったのは、照れてしまうな・・・・」
柔らかなオレンジ色の照明の下、テーブルに置かれたキャンドルに照らされた、微かに頬を赤らめた姿はとても艶やかで。
エドワードは改めて、恋人の美しさを思い知らされる。
この極上の人が、自分の恋人だなんて。
その恋人と共にクリスマスを過ごせるなんて、自分はなんと幸福なことかと、エドワードは自分の幸せに酔いしれる。
まして普段軍人としての彼は、滅多にその顔に表情を見せることも無いというのに。
プライベートではこうして自然な表情を、惜しげもなくみせてくれる。
それだけ自分は彼の傍にいることを許されているのだと思うと、喜びもひとしおと言うものだ。。
「たまにはこういうのも悪くはないだろう?」
「・・・・・そう・・・・だね」
少しだけ歯切れ悪く頷くロイに、エドワードは微かに首を傾げた。
「・・・・どうかした?」
「いや、なんだか君のスーツは見慣れなくて・・・・その・・・・・」
ロイの言うとおり、エドワードも今日はいつも身に纏っている黒い上下に、赤いコートではなく、ロイと同じくスーツを着こなしている。
普段の気の短い性格が災いして、粗雑に見られがちなエドワードではあるが、元は悪くないどころか十分整った部類に入るのだから、きちんとした格好をすれば、十分にすぎるほどに様になる。
のりのきいたばりっとしたシャツと、皺一つ無いスーツはエドワードを大人びてみせて。
その見慣れない格好に、らしくも無く先ほどからロイの鼓動が早くなってなっているのは、隠しようも無い事実で。
「・・・・・・惚れ直した?」
「・・・・・ばッ!」
イタズラっぽく微笑みながら、エドワードは冗談のつもりで言ったのだが、、図星を突かれてしまってロイは口をつぐむ。
それでも、かぁっと赤くなってしまった頬は隠しようが無く。
そうか・・・、自分は照れていたのかと、今更ながらにロイは気がついた。
赤くなったまま言葉を途切れさせたロイの思わぬ反応に、エドワードはくっくっくと声を押し殺して笑う。
そのたびに、頭上で結った金髪がさらさらと揺れた。
黒いスーツの上で踊る金髪に、ロイは目を奪われる。
調子に乗るじゃない、とか未成年のくせにシャンパンを飲むなとか、反撃に使おうと思った言葉は何一つ出てこなくなってしまった。
「・・・・・・そんな事より、よくこの場所が取れたな」
結局反撃を諦めてロイは、何事も無かったかの様に話題を変える。
(否定しないって事は、俺の言葉を認めてるも同然だと思うけどなぁ・・・・)
そんな事あるか!と絶対に反撃されると思っていたのに、あっさり話題を変えたロイに、エドワードは自分の頬が緩むのが止められない。
思っていた以上に、自分の今日の格好はロイの感情に影響を与えることに成功しているらしい。
例え言葉でなくとも、あんなに可愛い態度で示してもらえれば、この窮屈なスーツも我慢して着たかいがあるというものだ。
まぁそれを言えば、ロイがまた臍を曲げてしまうのは目に見えているから、絶対に口にはしないけど。
「まぁね。ずっと前から予約しておいたから」
ロイの言葉に、エドワードは得意げに頷いた。
二人が今いる場所は、街でも有名なカップルに人気のホテルで、クリスマスともなれば、その予約は半年以上前に埋まってしまうというほどの、人気の場所でもある。
確かに、適度に豪華に飾られた室内とか、街のイルミネーションを一望できる大きな窓とか、恋人たちの気分を盛り上げるには最高の素材が揃っていて、その人気にも頷けるというものだ。
その部屋を、ホテルの中でも一番良い部屋を予約してあるから、一緒に行ってくれないかとエドワードに誘われたときには、ロイもたいそう驚いた。
子供だ子供だと思い続けていた少年が、いつの間にそんないっぱしの大人の男のような計画を建てるようになっていたのか。
「・・・・・・・少しは気にいってくれた?」
「ああ」
穏やかに頷くロイの姿に、エドワードは嬉しそうに微笑んだ。
野心家な癖に、自分自身の事に対しては欲求の薄い恋人に、少しでも喜んでもらいたかった。
その願いは、無事通じてくれたようだ。
「ありがとうエドワード。最高のクリスマスプレゼントだよ」
柔らかなキャンドルの光に照らされた恋人の、その心からの言葉と、穏やかな微笑みに一瞬エドワードは見蕩れて・・・・・・・。
「・・・・・・・・い・・・・さん。・・・・・・兄さん・・・・兄さん!!」
「何言ってんだよ大佐。俺はあんたの為になら・・・・」
弟に呼ばれようが、相変わらず虚空を見つめたまま一人芝居を続ける兄に呆れつつ、アルフォンスはその肩を掴むと容赦なく揺さぶった。
「兄さんってば!!」
「うわわッ!?な・・・・なんだよ、アル!?」
ガクガクと揺さぶられて、漸く意識がここに戻ってきたのか、エドワードは驚いたようにアルフォンスを見つめた。
「あのねぇ、兄さん。一人で妄想だだ漏れさせてるところ悪いけど、僕ホークアイ中尉に用事を頼まれたから、ちょっとはずすよ」
「だ・・・ッ!だだ漏れって失礼だな!!俺はクリスマスの恋人達の本来あるべき姿をだな・・・」
「はいはい。兄さんがせっかくクリスマスプランを念入りに練ったのに、瞬殺で大佐に断れたのは気の毒だと思うけど。だからって仮にも、最年少の国家錬金術師と名高い兄さんが、バルコニーで一人妄想にふけるって言うのは、どうかと思うよ僕」
本人は知らないかもしれないが、最年少で国家資格を取れるほどのずば抜けた頭脳と、多少目つきの悪さはあるものの黙っていれば小柄な美少年であるエドワードは、実は密かに女性たちに人気があったりする。
その少年が、聖なる夜に優秀な頭脳をただ妄想を量産させることにフル回転させているだなんて、少々どころかかなりイタすぎる。
「ううう、それを言うな弟よ・・・・」
特に『瞬殺』という言葉に力を入れる、容赦のない弟の言葉に、エドワードはがっくりと項垂れた。
本日はクリスマス・イブ。
一年で一番、恋人たちが盛り上がる日と言っても過言ではない日だ。
エドワードとて、晴れて恋人という関係になれたロイとの甘いひと時を夢見て、それはそれは念入りに色々とプランを練ったのだ。
それなのに。
当の本人はといえば、その日は軍部でクリスマスパーティーがあるからだめだと、あっさりと断ってくれたのだ。
何でも、この行事は毎年恒例で、一人身は強制参加が義務付けられているらしい。
普段はあれやこれやと根回しして、自分の意にそぐわない事はさっさと回避しているくせに、何で今回は手を打ってないんだとか、恋人ならいるって言えばいいじゃねーかとか、諦め悪く反論したが、全て容赦なく却下されてしまった。
自分の存在は、彼にとってそれほどのものでしかないのかと、つい最近まで本気でエドワードは落ち込んでいたのだ。
そんなエドワードを知ってか知らずか、数日前にロイはエドワードにもパーティーに参加するかと聞いてきた。
ロイが参加するなら、勿論自分も参加すると、エドワードは二つ返事で頷いたのだが。
エドワードは己の甘さを、今思い知らされていた。
お酒の出るパーティーに、飲めない自分たちが参加することが、どれ程無謀な挑戦であったかを。
エドワードの背後からは、ぎゃははという上品さの欠片もない、盛大な笑い声が聞こえてくる。
もはやアレは、クリスマスパーティーなんて可愛らしいものではなく、忘年会の様子を呈してきていると言っても過言ではないだろう。
せっかくきちんと着たスーツも、台無しというものだ。
パーティー開始前にスーツを見事に着こなした彼らをみて、やはり大人は違うのだと、心から感心した自分を今は絞め殺してやりたいと、エドワードは思う。
所詮身に纏うものが変わったぐらいで、中身が変わるはずなどないのだ。
陽気な軍人達は、どこにいてもやはり陽気で。
子供であるはずのエドワード達よりも、よほど子供だったのだ。
特に場の中心になっているのは、ハボックだろうか。
今年も何人に振られただの、絶対アレは俺に惚れてると思ったのに実は大佐目当てだったのと、ビールを片手に涙ながら切々と語ってる。
それをやはり同じく片手にビールを持ったまま、大げさな相槌を打ちながら聞いているのは、ブレダを中心とした軍部の独身メンバー達だ。
既に全員の顔がかなり赤いことから、相当の量を飲んでいることが伺える。
多分明日の東方司令部は、いたるところに二日酔いの屍が転がっていることだろう。
「今年こそ、こ・と・し・こ・そッ!!彼女とクリスマス・イブを過ごそうと思ったのに〜〜〜〜。分るかブレタ!?このイブの一日前に振られた、俺の切ない気持ちがッ!!!」
おかげで今年も俺は、軍部主催のクリスマスパーティーに参加だよ!!と、完全に目が据わっているハボックは、ダン!とジョッキをテーブルに叩きつけ、ブレダに詰め寄る。
「分る!!分るともハボック!!俺なんて、今年はデートはおろか、女と手を繋いだ記憶すらないんだからな!!!」
「ブレダ・・・・・」
「ハボック・・・・・」
『俺たちって可哀相ッ!!!!』
抱き合っておいおいと泣き出す姿に、ブレダとハボックの周りにいる軍人たちは、腹を抱えて笑いだすが、それを少し離れたバルコニーから見つめる、エドワードとアルフォンスはもはや言葉も無い。
「兄さん・・・・・・」
「間違っても、ああいう大人にだけはなりたくねーな・・・・」
大人になるということが、ああいうことだとしたら、それは少年たちにとってあまりにも過酷な事実であった。
「あれ?そー言えばアル。お前なんか用事頼まれたとか言ってなかった?」
酔っ払いの集団からちょっと離れたバルコニーにいるのをこれ幸いと、もはや付き合いきれんと完全に思考からシャットアウトを決め込んだエドワードは、アルフォンスが自分を呼んだ事を思い出し、問いかけた。
「あ、そうだった。あのね、何でもフェリー曹長がつぶれちゃったらしいから、ホークアイ中尉に部屋に運んで欲しいって頼まれたんだ」
「誰だよ・・・・・見るからに酒の弱そうな曹長にそんなに酒飲ませたの・・・・・」
呆れたようなエドワードの突っ込みに、アルフォンスは苦笑を浮かべるばっかりだ。
「それでね、部屋に運ぼうにもまともに動ける人がいないから、僕にお願いできないかって」
本来であれば、子供であるアルフォンスに頼む事ではないのだけれど、ととても申し訳なさそうに頼んできたホークアイに、アルフォンスは快く頷いたのだ。
アルフォンスの話しによれば、さすがホークアイはこの酔っ払いの集団に付き合ってお酒を飲んでいても、酔っ払うどころか顔色一つ変える事無く、この場を取り仕切っているらしい。
しかし、いくら軍人とはいえ女性であるホークアイには、小柄なフェリーでも一人で運ぶ事はできないだろう。
そこで申し訳なさはあるけれども、かと言ってフェリーを放置しておく事も出来ず、アルフォンスに頼んできたのだ。
「なるほどね。でも運ぶって、どこに運ぶんだ?」
「なんでも、このホテルの上の部屋いくつかまとめて借りてるらしいよ。だから、あいてる部屋に置いていってくれればいいってさ。それで、僕はフェリー曹長を運んだら、そのまま帰ろうと思って」
「え?」
突然の弟の言葉に、エドワードは素直に驚く。
確かに、これ以上酔っ払い集団に付き合っている義理も無いと言えばないのだが。
いくらなんでも、帰るのが早すぎやしないかと思う。
「それだったら、俺も帰るよ。ここに一人取り残されてもなぁ・・・」
背後をチラリと振り返れば、相変わらずの馬鹿騒ぎを続ける大人たちの姿がある。
あの酔っ払いの集団の中に、一人取り残されるなんて冗談ではなかった。
このままぐだぐだとここに留まっていても、あちこちで談笑するロイとは話をすることさえ難しそうだし。
しかし、エドワードの申し出に、弟はあっさりと首を振った。
「ううん。僕はこの後、ウィンリィ達とのクリスマスパーティーに行く予定だから、お構いなく」
「は?」
「何でも、ヒューズさんたちがウィンリィの為にわざわざこっちに来てくれるんだって。で、みんなでパーティーすることになってるから、僕もそっちに参加するんだ」
「え?」
「というわけで。兄さんは兄さんで頑張ってね。まさか、このまま諦めちゃうわけじゃないんでしょ?」
「ええッ!?」
「もう、なんだよ兄さん。さっきからそればっかりで・・・」
先ほどから鳩が豆鉄砲でもくらったような表情のまま、疑問の声しか上げていない兄に、アルフォンスは呆れたように笑う。
「だ・・・・だって、俺、お前たちのパーティーなんて話、全然聞いてないし・・・・・」
「だって、話してないもん」
あっさりと頷くアルフォンスに、エドワードは二の句が告げなくなる。
「どうせ兄さんは大佐と過ごしたがるでしょうから、こっちはこっちで楽しみましょ〜って、ウィンリィが言ってたからね」
「・・・・・・あんにゃろう、勝手な事を・・・・」
「でも、事実でしょ?」
「う゛」
間髪入れない弟の言葉に、エドワードは再び撃沈する。
「せっかくのクリスマスだもんね。好きな人と一緒に過ごしたいっていう兄さんの邪魔をするほど、僕は野暮じゃないよ」
言葉に詰まった兄に苦笑しながら、アルフォンスはぽんぽんと肩を叩く。
「頑張ってね、兄さん」
優しい響きを含んだ弟の言葉に戸惑っている間に、アルフォンスはひらひらと手を振って行ってしまった。
ぽつんと一人取り残されて、エドワードは呟く。
「頑張れって・・・・この状況でどうしろってんだよ・・・・」
パーティーは益々盛り上がってきて、目当てのロイはもはやどこにいるものだか姿さえ見えない。
・・・・・・なんで俺、ここにいるんだろ。
楽しそうに騒ぐ姿を見ていたら、なんだか切ない気持ちになってしまった。
みんなあんなに楽しそうなのに、なぜ自分はこんな寒空の下に取り残されているのだろうと。
もはや夜空に皓皓と輝く、美しい月さえ恨めしい。
八つ当たりに近い感情を抱えたまま、エドワードが途方に暮れていると、願いが通じたのか先ほどまで兄弟の話題に上がっていた人物が、ふらふらとおぼつかない足取りでエドワードのもとへとやってきた。
「やあ、鋼の。こんなところにいたのかね」
いつになく陽気な声で挨拶してくるのは、この男も十分に酔いが回っている証拠だろう。
それでも。
赤く染まった目元だとか、いつもは白い肌が微かに色づいた姿が、とても色っぽいと思ってしまうのは、恋人の欲目なのだろうか。
思えばこの男が、あっさりと自分の誘いを断ったからこんな切ない事態に陥ったのと言うのに。
先ほどまでは会ったら一言文句を言ってやろうと息巻いていた筈なのに、視界にその姿を捕らえてしまえば、あふれ出すのは愛しい思いだけで、文句はあっという間に霧散してしまう。
どんだけコイツに惚れてんの俺、と、もはやエドワードは苦笑を浮かべるしかない。
「俺だって好きでこんなところにいるわけじゃねーよ。あんな酔っ払いの集団の中にいられなかったんだから、仕方なくだ」
少しだけ拗ねたように告げれば、ロイは申し訳なさそうに微笑む。
バルコニーは確かに月明かりが綺麗な場所ではあるが。
真冬に居たい場所ではない。
そっと手を伸ばしてエドワードの左手に触れてみれば、そこはすっかりと温度を失ってしまっている。
それも全ては自分がエドワードを誘ってしまったからだという自覚があるから、余計に申し訳なさが募る。
「すまないね。本当は私がついていられれば良かったのだか、思ったよりも話が色々長引いてしまって」
「・・・・・え?それって・・・・・」
ロイの言葉に、エドワードは驚いたようにロイを見つめた。
それはつまり、本来であれば一人にするつもりなど無かったと言うことなのだろうか。
冷たく誘いを断ってみたかと思えば、今度は人の事を気にかけてみたり。
大人の思考が読めないのはいつものことであったが、今回は特にその傾向が強いような気がする。
「すっかり冷えてしまったな」
戸惑うエドワードを置き去りに、ロイは自分の頬にエドワードの左手をくっつけた。
ロイの行動に驚いたのはエドワードだ。
「って、おい!何してんだよ!!」
慌てて手を引っ込めようとしても、がっしりと捕まれた手はピクリとも動かない。
さすが軍人、細っこく見えてもしっかり力があるんだなぁ・・・などと感心してる場合ではない。
温かくなる左手は、確実にロイの体温を奪っている証拠だ。
「ちょ!大佐、あんたが冷えちまうって!!」
「大丈夫、酔いが回った身体にはこれぐらいで丁度いい」
にっこりと笑うロイに、エドワードは絶句する。
まったく、どうしてこの大人はこう突拍子もなくて、そして無防備なのだ。
こっちは久しぶりに会ったというだけでも、いろいろな衝動を押さえるのに苦心しているというのに。
触れてしまったら、もう我慢など出来るはずが無い。
「・・・・・・・・大佐」
「・・・・・・・・・・・・・・・ん?」
問い返す声は、警戒心の欠片もない。
ああもう、コイツの鈍さが頭にくる。
こっちはわりとシャレにならない状況だってのに、そんなふうに笑うな。
仮にも恋人の前でこんな無防備な姿を晒すから悪いのだと、エドワードは全てをロイのせいにして、拘束の弱くなったロイの手を振り払うと、今度は自らロイの首に両手を回し、その身体を引き寄せる。
「ちょ・・・・鋼の!?」
驚いたようにパチパチと瞬きをする瞳を見つめたまま、エドワードはロイの唇に自分の唇を押し付けた。
「んッ・・・・・・んんッ!!」
突然のエドワードの行動に驚きながら、ロイはジタバタと暴れて抵抗するが、がっしりと首にまわったエドワードの腕は外れない。
それどころか、強引に唇を割り開いて更に口付けを深めてくる。
「・・・・ん・・・・・はが・・・・・・」
息継ぎの合間にその名を呼んでも、エドワードはまったく意に介さない。
零れる吐息さえ惜しいかの様に、無心に唇を貪るエドワードに、徐々にロイの身体から力が抜けていく。
こんなバルコニーで、いつ誰に見られるとも分らない場所で、濃厚な口付けを交わしている場合ではないと頭の片隅では分っていも。
全身で求めてくる子供に、ロイの抵抗する力が奪われていく。
「ん・・・・ふぅ・・・・・・」
少しずつ甘い吐息を漏らし始めたロイに、エドワードは満足そうに笑う。
もはやエドワードを押し返そうとしていた手に力は無く。
縋るようにエドワードのスーツを掴む仕草に、より熱を煽られる。
これほど深く口付けを交わしていても、やはり背後の声は気になるのか、時おり大きくなる笑い声にビクリと身体を竦ませる姿は、たまらなく可愛いと思う。
だから、つい意地悪をしてみたくなってしまう。
「何、他の事に気を取られてんだよ」
僅かに唇を離して、睨むように告げれば、多分に水分を含んだ漆黒が戸惑ったように揺れる。
「ふ・・・ぅん・・・・だって、もし・・・・・見られでもしたら・・・・」
「見られたらなんだっていうんだよ。俺は、むしろ大歓迎だけどな」
「・・・・・わ・・・・私は困る!・・・・はが・・・・・・ッ!!」
いい加減にしろという叱責の発言を許さず、エドワードは再びロイの唇を奪った。
ああ、本当にこの上司は全て俺の物だと、皆に言えたらどんなにいいだろう。
秘密の関係を続けていくには、ロイはあまりにも人の目を惹き付けすぎる。
「集中しろよ俺に。俺以外見る必要なんてない」
「無茶言う・・・なッ!そもそも、こんな場所で・・・」
「もう黙って・・・・」
「う・・・・・・んん・・・・・・・」
再び口腔内を縦横無尽に貪られて、ロイは自分の体温が上昇していくのを感じていた。
いつの間にこの子供は、こんなにキスが上手くなったのだろう。
最初はぎこちなく唇を合わせることしか出来なかったはずの子供は、いつの間にかロイの快楽を引き出すほどの技を身につけていて。
こんなところまで、研究熱心でなくても良いのにと、ロイはぼんやりとする頭の片隅で思う。
散り散りになっていく思考は、アルコールのせいか、はたまたエドワードの与える快感のせいなのか。
本当は。
集中しろなんていわれなくとも、とっくに夢中になっている。
ただ、それが素直に出せないのは、僅かに残った年上のプライドあるからだ。
「・・・・・・・・ふっ・・・・」
呆れるほど貪って、漸く口付けに満足したのかエドワードがロイを解放すると、ロイは小さく息を吐くと、その場にへなへなと座り込んでしまう。
「そんなに腰にキた?」
「・・・・・・・・・・・・・」
「大佐?」
「馬鹿者!こんな所でする奴があるか!」
「だっ!」
答えないロイを不思議に思って、しゃがんで覗き込んだところで、エドワードはぺしっと容赦なく頭をはたかれて悲鳴を上げる。
「痛ってー!!そんな思い切り叩かなくたっていいだろう!?」
「それぐらい当たり前だ!ここをどこだと思っているんだね!!」
「・・・・どこって、バルコニー?」
しらっと答えるエドワードに、ぴきっとロイの頬が引きつる。
「いい度胸じゃないか、鋼の・・・・」
「だって、俺あんたとクリスマスイブを一緒に過ごすの、凄い楽しみにしてたのに!あんたがあっさり断るから悪いんじゃないか」
怒鳴りとばしてやろうと思っていた矢先のエドワードの切ない声に、出はなをくじかれたロイは驚いたようにエドワードを見つめた。
「鋼の?」
「クリスマスぐらい、あんたを独占したかったんだよ・・・・」
俯いてしまったエドワードの耳に、ふぅと小さなロイのため息が聞こえてくる。
あまりに子供見たいな独占欲に呆れられたかと思って、慌てて今の発言を撤回しようとしたところで、ふわりとロイの手がエドワードの頭に降りてくる。
「まったく、君は大人だか、子供だか、時々分らなくなるな」
くすっと笑いながら、ロイはエドワードの頭を撫でた。
人の意識をさらうほどのキスを仕掛けたかと思えば、一緒に過ごせないのが淋しいと駄々をこねてみせたり。
「・・・・・大佐?」
金色の瞳が、ポカンとロイを見つめる。
「確かに、君の誘いを断ってしまったのは申し訳なかったが。何も最後まで、一緒に過ごさないとは言ってないだろう?」
「え?」
「・・・・・今からでは遅いかな?鋼の?」
二人でここから逃げようかと、イタズラっぽく微笑むロイに、エドワードの顔が見る見る間に輝きだす。
「遅いわけないだろう!!」
嬉々として告げると、エドワードはロイの手を取り、ロイを立ち上がらせる。
クリスマスの計画は潰れてしまったが、それでも僅かな時間でも彼を独占できるのが嬉しくて、一秒さえも惜しい。
「でも、あっちはいいの?」
エドワードの言うあっちとは、背後のいよいよ陽気に踊りだした軍人たちのことだ。
今更よくないと言われても困るのだが、かといってロイの大佐という肩書きがある以上、責任者の一人として最後までみていなくても良いのかと思ってしまう。。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「大佐?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まぁ、皆疲れれば勝手に静かになるだろう」
「何時間先の話だよ、ソレ・・・・・」
相手は体力自慢の軍人たちだ。
少なくとも、ロイの言う通りだとすれば、あと数時間はあの宴会(もはやパーティーと呼ぶことは、エドワードには出来なかった)は続くことだろう。
「ああ見えても一応は皆大人なんだ。そこまで私が面倒を見る必要もあるまい」
そういう割には、いまいち自信が無さそうに見えるのはエドワードの気のせいだろうか。
あそこまで酔っ払われては、さすがにフォローできないとでも言うかのようにロイは視線を彷徨わせている。
だがロイが良いと言っている以上、コレ以上自分が気にかける必要もあるまいと、エドワードはにっこりと笑った。
「じゃあ、今からあんたは俺だけのモンだね」
「・・・・・・君がそう望むのならばね」
艶やかに微笑む顔に、エドワードは瞳を奪われる。
敵わないなぁと思い知らされるのはこんなとき。
少しでも相手の優位を崩したくて発したはずの言葉は、簡単に跳ね返されて、逆に自分の鼓動が跳ね上がる。
「・・・・・・・・・・上等!」
負けてたまるかと、せいぜいふてぶてしく見えるように、エドワードはニッと笑って見せた。
「・・・・・・・・・・・・あっ・・・・・・・・・・・・あぁ・・・・・・」
静まり返った室内から聞こえるのは、濡れた音と快楽に染まった声。
軍でまとめて取ったという部屋とは別に、ホテルの最上階の部屋を取ってあるというロイの言葉に従いやってきた部屋は、さすが最上階の特別ルームと言うだけあって、間取りは広く、そして部屋に置かれたインテリアも豪華なものが揃っていた。
しかし、そんなものを楽しむ余裕も無く、キングサイズのベットにロイを押し倒したエドワードは、自分の思うままに恋人を貪っていた。
「・・・・・ホント相変わらずいい声出すよな」
快楽に染まった声を上げるロイを見下ろしながら、エドワードがうっとりと呟く。
うっすら色づいた肌にそっと手を這わせれば、敏感な恋人はそれだけで身体を小さく震わせる。
「・・・・・・・・やっ・・・・も・・・・触るな・・・・・・」
エドワードの与える快楽を受け止めきれなくてロイは抗議の声を上げるが、そんな快楽に濡れた瞳で告げても、逆効果と言うものだ。
「なんで?気持ちいいんだったら、いいじゃん」
案の定一向に意に介さず、エドワードはロイの肌に触れていく。
「ひぁ・・・・ッ!」
脇腹を撫で、胸の突起に触れたところでロイの身体がビクンと跳ねる。
「・・・・ッ!」
同時にエドワードを受け入れてる最奥がきゅっと閉まり、エドワードはその刺激に微かな声を上げた。
「そんなに気持ちいい?」
「・・・・・・・・・」
プイっとそっぽを向いてしまったロイに、エドワードは笑う。
抱いている時のロイには、普段のふてぶてしさは欠片も無い。
与えられる刺激に必死に耐える姿は、何よりもエドワードの欲をそそる。
何度抱いても、飽きる事などない。
いくらでも欲しくなって、エドワードは自分が固執する性質だったと思い知らされるのだ。
この世で大切なものなど、弟だけだとずっと思っていた。
それを根底から覆したのは、ロイだ。
弟の身体を取り戻すことだけが自分の役目と信じて、傷つくことも厭わず、ただ無我夢中で奔走した日々。
そんなエドワードを見かねて、もっと自分を大切にしろと、時に厳しく、時に優しく言い聞かせ続けた大人に、気がつけば惹かれていた。
「・・・・・な・・・・・にを、笑って・・・・・・」
笑うエドワードの気配を感じて、しっかりと目を瞑っていたロイがうっすらと目をひらき、不満げにエドワードを見つめた。
自分はこんなにもいっぱいいっぱいなのに、余裕があるように見えるエドワードが気にいらなかったらしい。
「ん?大佐ってこういう時は、ホント素直で可愛いな〜って・・・いででででで」
素直に感想を口にしたら、両手で思いっきり頬を抓られてエドワードが悲鳴を上げる。
「ひたいひたい、はにふんだよはいひゃー」
「何を言っているか分りかねるな」
頬を引っ張られたままで、まともに発音できないエドワードを見つめてロイは笑う。
先ほどまで快楽に浸っていたくせに、こんな力をどこに残していたのか。
よほど可愛いというエドワードの発言は、お気に召さなかったらしい。
「もう、なんだよ。そんなに怒らなくてもいいじゃん」
漸く離してもらって、じんじんする頬をさすりながら、エドワードは拗ねたように口を尖られる。
「間違った認識を正してやるのは、大人の務めだ」
だって本当に可愛いんだから、仕方ないじゃんと心の中で呟きながら、エドワードは扱いの難しい恋人を見る。
「まぁ、あんたが無自覚なのは今に始まったことじゃねーけど・・・・」
「何を言って・・・・ツッ」
エドワードの言葉に反論しようとしたロイは、突然動き出したエドワードに反論を封じられる。
「いいよ。自覚がないなら、身体に教えてあげるから」
ニヤリと性質の悪い笑みを浮かべたまま、エドワードはロイの腰を掴むとより奥を目指して腰を打ち付ける。
「ひ・・・・あぁ・・・・・!」
ロイの口から悲鳴のような声が上がるが、それは決して痛みから上げられたものでは無いというのは、その表情から伺える。
「こっちもそろそろ限界?」
「や・・・・・ああ・・・・・・あっ・・・・・」
先ほどから蜜を溢れさせているロイ自身に触れて数回扱くと、ロイは無意識に首を振る。
「やぁ・・・・・はが・・・・ね・・・・の・・・・・も、・・・・イきそ・・・・・」
奥と自身を同時に愛撫されて、その耐え難い愉悦にロイは限界を訴えるが、エドワードはそれを許さずロイ自身を握り締めロイが達するのを封じてしまう。
「・・・・・・えっ?」
エドワードの行動に、ロイは驚いたようにエドワードを見上げる。
今までロイがエドワードと体を重ねてきた中で、エドワードがそんな行為をした事などなかったからだ。
「は・・・・がね・・・の?」
乱れる呼吸のまま、疑問の声を上げるロイにエドワードは事も無げに告げる。
「まだイっちゃだめ」
「え・・・・・?なん・・・・・?やっ・・・・鋼の・・・・動かないで・・・・・ッ!!」
あきらかに混乱したままのロイを置き去りに、エドワードは再びロイの中に熱い楔を穿ちはじめる。
その容赦の無い動きに、ロイの身体が悲鳴を上げる。
既に限界に達している以上、与えられる刺激は行き場を失って蓄積されていくばかりだ。
「あ・・・・・ああっ・・・・ふぅ・・・・・」
苦しくてロイの瞳からは、ポロポロと生理的な涙が溢れ始める。
「ど・・・・して・・・・・はがね・・・・の」
いたいけなその仕草にエドワードの良心がチクリと痛むが、自分だってあっさり誘いを断られて傷ついたのだからと言い聞かせ、エドワードは動きを緩めない。
「今日・・・・・俺の誘いを断った罰」
こうして自分との時間をちゃんと考えていてくれたのは勿論嬉しいけれど、納得は出来ない。
クリスマス・イブという日に、二人きりで特別な日を過ごしたいというのは、それほど贅沢な悩みなのだろうか。
「やっ・・・・・いやだ・・・・ッ!はがね・・・・の、て・・・・離して・・・・・」
ガクガクと身体を震わせながら、ロイは力のない手で自身を抑えるエドワードの腕を、離せと言わんばかりに引っかくが、その程度の抵抗ではエドワードの腕ははずせない。
「俺はあんたと一緒に過ごせるの、楽しみにしていたよ?」
酷い事をしているのはエドワードのはずなのに、傷ついたような表情でエドワードはロイの身体を苛む。
「あ・・・・・ひぃ・・・・・あぁ・・・・・あぅ・・・・・・」
「あんたにとっては、俺ってこの程度しか価値のないもんなの?」
力のない身体を震わせてあがきながら、押し寄せる快楽によってロイの意識に少しずつ霞がかかってくる。
その反応を敏感に読み取って、今なら本音が聞き出せるかもと、エドワードはロイに囁く。
「ね?本当はどうして?どうして俺の誘いを断ったんだ?」
先ほどの態度からしても、単に軍の恒例の行事だからと言う理由だけではないのは明白だ。
「・・・・・・・て・・・・・」
「ん?」
エドワードに揺さぶられながら、何かを訴えようとするロイに気がついて、エドワードはその言葉に耳を傾ようと動きを止める。
「・・だっ・・・て、来年も同じパーティーが、開けるかなんて、わからなっ・・・から・・・・・・」
その言葉に。
意識が混濁した今だからこそ聞けたロイの本音に、エドワードは凍りついた。
確かに今日のパーテーはエドワードの目から見れば、ただの馬鹿騒ぎにしか見えないかもしれないけど。
恋人の誘いを蹴ってまで参加するほどのものじゃないと、写ったかもしれないけど。
来年も同じメンバーでパーテーが開ける保障など、どこにもないから、だからこの時間も大切にしたかったと、ロイはそう言いたいのだ。
軍人という職業は、いつ戦いに巻き込まれて命を落とすか分らない職業だから。
今ある日常が、「アタリマエ」として受け止めている日常が、いつ終止符が打たれるとも分らない。
そういう世界に生きているから、ある日突然奪われてしまうかもしれない「今」を大切にしたいと。
「君との時間も大切だけど・・・・・・」
「・・・・・・・大佐」
「私には・・・・・どちらも大切で・・・・選べない・・・・・」
「・・・・・・ごめん」
ロイの言葉に、エドワードは項垂れた。
そんな事をロイが思っているとは思わなかった。
普段強い人だからこそ、忘れてしまいがちだけど。
本当は誰よりも、戦いで失われていく命に、心を痛めている人だった。
ロイが時折見せる弱さは、悲しいほどに優しい思いが詰まっている。
その思いに気がつかず、ただ子供の我儘を振りかざしてしまった自分が恥ずかしい。
先ほどまでロイに無体を働いていた人物と、同一には見えないほどしょげてしまったエドワードに、漸く呼吸を整えたロイは苦笑する。
「君がクリスマスだからこそ、特別な事をしたいと思う気持ちは分からなくもないがね。私は・・・・」
「・・・・・・・大佐?」
エドワードを引き寄せ、君がいてくれるだけで十分なのだと、ロイは耳元で囁いた。
シャンパンも、豪華な食事も、クリスマスプレゼントも、何もいらないから。
共に在る幸せを感じられたら、それで十分だから。
だから、来年もどうか君と一緒に過ごせますようにと、儚く微笑むロイにエドワードの胸が締め付けられる。
「・・・・・・・・・・・・・大佐」
なんでこんなささやかな願いしかもてないのだ、この大人は。
どうして、そんなに自分の幸せを願う事を、頑なに拒むのだ、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・こうして何年先の君の姿も見られるといいな」
そんな当たり前の事を、祈るように言うなと言ってやれたら良いのに。
エドワードもまた、自分がどれ程危険と隣り合わせの旅を続けているか分っているから、その一言が告げられない。
「ばーか。俺をその辺の甲斐性無しと一緒にするなよ?何年先と言わず、何十年先までもみせてやらぁ」
せめて、ロイが漠然と抱えている不安を少しでも払拭できるようにと、エドワードは精一杯の強がりでロイを抱きしめる。
「・・・・・・・そう、だね。楽しみにしているよ」
ぎゅうと抱きしめ返すロイに、エドワードは絶対にこの約束は守ってみせると、心の中で誓う。
これ以上優しい大人が傷つかぬよう、自分は絶対に生き抜いて見せなければならないと。
「・・・・・・・・ところで、鋼の?」
「・・・・・・・・・・ん?」
お互いに抱きしめあったまま、名を呼ばれてエドワードは身体を起こし、自分の名を呼んだロイを見つめた。
見つめる先のロイは、心なしか顔が赤い。
「・・・・・どうかした?」
「・・・・・・・・その・・・・いつまでこの中途半端な体勢でいる気かね?」
顔に朱を走らせて、言いにくそうなロイの指摘に、エドワードはそういえば行為の最中だったことを思い出す。
「あー、わりぃ、そういえばそうだったな」
ぽりぽり照れた様に頬をかきながら、エドワードはロイを覗き込む。
「・・・・・・続きしてもいい?」
直球なエドワードの言葉に、更に頬を赤く染めて。
それでもロイは、こくりと小さく頷いた。
「・・・・・優しくしてくれるならね」
遠まわしに先ほどの行為を責められて、エドワードはばつの悪そうな表情を浮かべる。
「あー・・・・すみませんでした」
素直に謝れるのは、子供の特権だろうか。
「今度は、一緒に・・・・ね?」
そう言って、再びロイの足を抱えなおすエドワードに小さく笑って、ロイはエドワードの首に両手を回す。
抱きついてきた恋人に、頬を緩めながら、エドワードはゆっくりと動きを再開する。
ロイの口からあえかな声が漏れ始めるまで、そう時間はかからない。
いつも傍にいて欲しいなんて贅沢は言わないから。
お互いの温度を分け合って、生きてる事を実感し、お互いの心を暖めあう、この時間を奪わないで。
居もしない神に祈りたくなるほど、切ない思いを抱えたまま、エドワードはロイをぎゅっと抱きしめた。
どうか、俺からこの人を奪わないで。
その願いは、きっと―――――――。
END
いやもう、なんかスミマセン・・・・( ̄Д ̄;;としか言い様のない、駄文ですみません。
なんだか、書いてる最中の管理人の情緒が不安定だったらしく。
テンションが上がったり、下がったりどこに着地したいのか、さっぱり分らない話しになってしまいました。
( ̄~ ̄;) ウーンこんなはずでは・・・・。
目指していたのは、らぶらぶの中にも、ちょっぴり切なさを詰め込んだもののはずなのですが。
アレ何か出来上がってみたら、全然違う・・・的な・・・(゜_゜i)タラー・・・
まぁ、アレですよ、自分の書いたものに解説つけるって言うのも、こっ恥ずかしい話ですが、
「今ある幸せを当たり前と思わず、大切にしてください」って言いたかったという話です。
確かに幸せって上を見たらキリがないと思うんですよ。
でも、人の幸せを羨んでいるよりは、今手元にある幸せを大切にして、
その幸せを少しずつ大きくして行けばいいんじゃないかな〜と。
説教っぽくてすみません。
こんな取り留めない話を、ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございましたv
